先日、メルカリが現金の出品を禁止した、というニュースが流れました。
メルカリでは、1万円札×4枚を4万7300円で売る――など、現行の1万円札を額面以上の金額で販売する出品が多数あった。
これを見て、「なんで4万円を4万7300で買う人がいるの?」と思った人は、ある意味健全なのかもしれません。
逆に、ピンときた方は「ナニワ金融道」や「闇金ウシジマくん」の愛読者でしょうか。
なお、自分自身が心当たりのある方は、このブログを読んでたりしないだろうなあ。。。
目的はクレジットカードの現金化
今回の件、目的はクレジットカードのショッピング枠の現金化だと思います。
従来のよくある手法だと、新幹線の回数券をクレジットカードで買って、それを金券ショップに持って行って現金化するってやつです。
つまり、どうしても今すぐ現金が欲しい、でもキャッシングや消費者金融は使えない、という場合に使う方法ですね。
なので、これに手を出す人はかなりヤバい人です。
メルカリの場合、支払いはクレジットカードが指定できるので、4万円を4万7300円で落札すると、出品者から現金4万円が送られてきて、落札者は目先の4万円を手にすることが出来ます。
もちろん、次の支払日には4万7300円を支払わないといけないです。
つまり、それだけ切羽詰まっているということです。
誰が一番得をするか
では、この取引で一番得するのは誰でしょうか?
・出品者
出品者は4万円を4万7300円で売ることが出来ます。
メルカリの手数料は10%、4万円を現金書留で送ると送料が572円かかるので、
4万7300円 – 4万円 – 4000円 – 572円 = 2728円
となり、2728円の収益になります。
・メルカリ
メルカリ側は手数料の4000円が収益になります
・落札者
4万円 – 4万7300円 = -7300円
当たり前ですが、7300円損します。
支払いまで1ヶ月あると考えると、月利18.25%です。
まあ、これを得と考えるか損と考えるかは落札者の状況次第と言うことでしょうか。。。
手数料を考えると、意外と出品者は美味しくないですよね。
取引相手は間違いなくヤバい人なので、トラブルに巻き込まれるリスクもあるわけですし。
一方で、メルカリが一番得をしています。
信用リスクはカード会社が負うわけですし。
まあ、非難されるは当然として、メルカリ運営的にはちょっと脇が甘いかなあ。
なお、現時点では紙幣の出品は禁止されています。
「当社が当初想定していなかった、現金を額面以上で販売するという出品が行われ始めた」ため、トラブル防止のため4月22日、現行紙幣の出品を禁止。「利用規約で禁止しているマネーロンダリングをにつながる可能性がある」として出品を見つけ次第、順次削除しているという。
いやー、借金ってやっぱり怖いですね。
まあ、このブログを読んでいるような人には関係ないかな。