アルスラーン戦記を読んで社畜について考えた

漫画

最近、「アルスラーン戦記」の完結についてニュースになりました。

「アルスラーン戦記」は、中世ペルシャに似た異世界を舞台としたファンタジー小説です。作者は「銀河英雄伝説」でも有名な田中芳樹さん。

「鋼の錬金術師」の荒川弘さんが漫画化していてアニメ化もされています。

奴隷制度の是非

この作品では奴隷制度が存在し、主人公であるアルスラーン王子は自国バルス国に存在する「奴隷制度の是非」について悩みます。

物語の前半、侵攻してきたルシタニア軍との戦いに敗れ落ち延びたアルスラーンは、執拗なルシタニア軍からの追撃から逃れ、カシャーン城塞に到着します。

そこでアルスラーンは自分が国王になったあかつきには、バルス国の奴隷制度を廃止したいと考えていることを話します。

それに対し、奴隷制度の存続を望む城主ボディールはアルスラーンを裏切り亡き者にしようとします。

反逆に遭ったアルスラーン一行は、ボディールを討ち倒して領内の奴隷を解放するのですが、奴隷達からは「主人殺し」と責め立てられてしまいます。

よかれと思った行った奴隷の解放が、奴隷側から思わぬ反発を食らってしまい、アルスラーンは困惑してしまいます。

果たして奴隷解放は善なのか。。。。

奴隷でいることは楽

その後、軍師のナルサスから自身も過去に領内の奴隷を解放したときの話を聞きます。

ナルサスが父のあとを継いで領主となった際、領内の奴隷を開放しました。

しかしながら、しばらくすると奴隷のほとんどが領内に舞い戻ってきて働きだしたのです。

寛大な主人のもとに奴隷であること、これほど楽な生き方はありません。
自分で考える必要もなくただ命令に従っていれば家も食事もついてくるのですから。

これはサラリーマンにも言えるのかもしれません。

毎朝時間通りに出勤し、言われたことをやっていれば給料がもらえる。

そのため、満員電車や長時間労働、転勤も我慢する。

だってそうすれば給料がもらえるから。

しかしながら、これからは言われたことをするだけの仕事はAIに奪われていきます。

そのときに「一人の人間として生きるだけの技能や目的がない」社畜に、果たして行くところはあるのでしょうか。。。

そんなことを考えてしまいました。

ちなみにマンガ版のアルスラーン戦記、めちゃくちゃよく出来ていていつも楽しみに読んでいるのですが、なんといっても原作自体が超長いです。

過去にも何度か漫画化やアニメ化がされているのですが、何しろ原作が完結していなかったので未完のままです。

今度こそは漫画も完結まで描かれるのか、それにどれくらいかかるのか、なかなか気の長い話になりそうです。

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